2008年05月07日

平戸の山、、、、、サスペンス編

さてさて、続き。

平戸島最高峰「安満岳」、、、「ヤスマンダケ」、、、、「休まん。。。」ってな感じで、とにかく30分ほどで頂上に着くと、
Mさんが20年前に登った記憶でご案内となった。

遠いし、天気も曇ってきたし、岩ちゃんはモチベーションが下がって「気分は蘭風よ」と(温泉)訴えても、もう平戸の山は来る事ないからととにかく行く事にした。

市街地には連休だけあって人が多かったけれど、ちょっと離れると人どころか車とも会わない。
(途中、サボテンを摘んでいる20代位の女性がいたけど、あれどうするんだろうか。。。)

火葬場を通ってしばらくすると登山口である駐車場に着く。
もちろん駐車場は空。

天気のせいもあるけれど、薄暗い砂利道の参道をしばらく歩いて緩やかな登りになる。軽が通れる幅のコンクリートを打っていたけれど、なんだろうねと話しながら進んで行った。(後で警察官に聞いたら、掃除の為軽トラが通れるようにしているとか)
コンクリートが終わったら石柱が二本立っていて、いよいよ登山開始って感じにはならず、参道横の樹林のジメジメ感が薄気味悪さを増徴するだけでちっとも登山気分になれない。

少し進んだところで先を歩いていたMさんと岩ちゃんの驚きの声がして、何だ何だと追いついたら、そこに黒いビニール製の大きなバッグと黒い傘が置いてあった。

駐車場には車も、バイクも自転車もなかった。どうやって来たのか、バッグの持ち主は?

大金が入っている風でもなく、といってバラバラ死体って感じでもない。
が、怪しい。

とにかくテッペンまで行って帰ってきてもそのままだった考えようと進んでいった。

直ぐに小さな広場に着き、古い鳥居があってそこから左折して大きな殆ど人が通っていない苔むした岩を滑らないよう気をつけて歩いていった。
綺麗な椿の花が沢山落ちていたけれど、黒いバッグが頭の中から離れなく花の赤も恐さを増し、とにかくテッペンに行き即下山。
20年前に来た時と違いすぎると盛んにMさんが言うものだから、私達は不思議な世界に舞い込んだかもとマジ思ったりした。

黒いバッグと傘は無言で私達を待っていた。

人の気配はしないし、何でここにあるのか、少しだけバッグのファスナーを開けたらキチンと整理されていたように見えて一番上に食べた後のお弁当の空が置いていた。

自殺者なんだろうか、、、、、参道にバッグを置いているのは見つけて欲しいのサインなんだろうか、、、、、蘭とかの盗掘者は荷物を道には置かないし、登山者はこんなマナー違反はしない、、、、、ヤハリ自殺者? しかし、追いつめられた人が弁当を食べる?

もし、そうだったら知らん振りは良くないし、盗難品だったらこれまた届けなきゃいけないし、とにかく交番に行こうとナビで派出所を探して行った。

派出所は無人で、電話で事情を説明したら10分程待たされて警察官二人が到着。
説明して現場に行く事になった。平戸に一台しかないパトカーを先導するわけである。

(説明中、年配の警察官の方が「あそこは年に一二回、自殺者が出る」というものだから我々三人は顔が引きつっていたと思う)




もう2度と行かないと思っていたのに、1時間も経たないで行くとは!

駐車場近くで会ったバンは止められて職務質問されていた。さすが警察。
現場を案内しながら、引ったくりされた事を思い出し犯人は見つからなかったと一言言ったのはもちろんの事。

現場に先に着いたMさんの「バッグが動いている」の声
続いて若い警察官の「良かった」の声。

警察官が声をかけると谷の方から「ハーイ」と若い声がした。
「上がってきてくださーい」と警察官が行ったところで私達は帰された。

とにかく生きていて良かった。


安心して温泉に行き長崎に向かっている途中警察より電話が入った。

「事件性は全くありません。」との事だった。
その若い男は某国立大学生であの付近にしか生息していないゴキブリを採取に来ていたそうである。
「実際ゴキブリを持っていたので間違いありません」だってーーーーーー。

ゴキブリ野郎め、あんなとおい所まで歩いてきたのか!
道に荷物を置くな!
いくらゴキブリに会えるのがウレシイからって人が通る事も考えろ!
若者の勝手だけど、若者ならあんなジジ臭いバッグや傘をもつな!

私達の早とちりだったかもしれないけれど、だれもゴキブリ採取なんて思う人はいないよ。

全く迷惑なゴキブリ男である。



登山と言うにはあまりにも楽でちょっとマイナーな平戸散策気分の山行であった。





Posted by ぼたん at 00:55│Comments(0)
 
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